-てくにワールド-
画:松江名俊

・・・文明の崩壊は戦争もなく静かに訪れた。
バイオテクノロジーの進歩は植物から効率的にエネルギーを 抽出することを可能とし、
人々に新しいエネルギー源をもたらした。
そのエネルギーは”雷樹”と呼ばれ、食糧から燃料まであらゆる物資の自給を可能とする
ものであった。そのため、地域間での交易はしだいに停滞し、文化の交流も衰えていった。
そして、あまりにも満たされてしまった文明は自らその進歩を止めてしまう。
一方、極限まで進歩したバイオテクノロジーは大きな負の遺産を残していた。
改良を重ねられた植物が、強い生命力を得るにいたったのである。砂漠や荒れ地は姿を消
し、陸地の多くは植物でおおわれていった。そのため、街と街とは寸断され、旅はあまたの
困難を伴うものとなった。
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